「冷えは万病のもと」という言葉をきいたことはありませんか?
この言葉にある通り、冷えは免疫力の低下を招き、風邪やインフルエンザをはじめとする病気のリスク要因となります。また、血流が低下しているため、便秘や肩こり、不眠といった症状の原因にもなります。
漢方を取り入れた治療も行っておりますので、お気軽にご相談ください。
冷え性の症状・種類は4タイプ
末端冷え性
手足の冷えがひどいタイプです。
実際に、腋で計る体温と比べ、手足の温度が10℃以上低くなるケースも見られます。
お腹に症状が現れる冷え性
すぐにお腹を下してしまう、腹痛に見舞われるタイプです。
冷たいものの食べ過ぎ・飲み過ぎに注意しなければなりません。
上半身がほてる冷え性
下半身は冷えているのに、上半身はほてるタイプです。
更年期障害の症状の1つとして見られることもあります。
体温が低い冷え性
体温が35℃台と低いタイプです。(ヒトの体温の平均は36.5℃)
体質や体調も体温に影響はしますが、それ以外にも原因があるかもしれません。
お困りの方は、諦めず、改善に取り組みましょう。
冷え性の原因
以下のように、冷え性はさまざまな原因によって起こります。 すぐに取り組めるものもありますので、思い当たるものがあれば、積極的に改善していきましょう。
運動不足
運動が不足することで、代謝や血流の低下を招き、冷えやすくなります。
また、筋肉量が少ないと、体内で熱が十分につくられないため、こちらも冷えの原因となります。
食生活の乱れ
冷たい食べ物・飲み物を筆頭に、ファストフード、お菓子に偏った食生活を送っていると、ビタミン・ミネラルが不足し、血流が低下します。
食事量を極端に減らすダイエットも同様に、血流の低下を招きます。
ストレス
ストレス過多の状態が続くと、血流の低下や自律神経の乱れを招き、冷えの原因となります。
自律神経の乱れ
ストレス以外にも、慢性的な寝不足、不規則な生活リズム、偏った食事などが自律神経を乱すことがあります。
自律神経が乱れると、体温調節がうまくいかなくなり、冷えの原因となります。
喫煙
喫煙に伴う血管の収縮は、血流の低下・基礎代謝の低下を招き、冷えの原因となります。
便秘
腸の機能低下を伴う便秘は、基礎代謝の低下を招き、冷えの原因になります。
冷え性が悪化すると
ただ身体や手足が冷えるという症状だけでお悩みの方はむしろ少なく、以下のように全身へと波及し、他の症状を引き起こすことが多くなります。 中には思いもよらぬ症状の原因となっていることがありますので、注意が必要です。反対に、冷え性を改善することで、こういった症状の軽減・解消も期待できます。
- 頭痛
- 腰痛
- 肩こり
- 生理不順
- 肌荒れ
- 膀胱炎
- 便秘・下痢
- 風邪のような咳・ぜんそく
当院での治療方法
薬物療法
ビタミンE投与による血行改善、またご希望がございましたら漢方の処方も行います。
生活習慣・食事指導
ストレスの解消、適度な運動、規則正しい生活、食事内容の改善など、できる範囲で取り組んでいただきます。
また、生活習慣病などの予防のためにも、禁煙をおすすめします。
生活習慣における冷え性の改善方法
冷え性の改善では、「身体を内側から温めること・温まりやすい身体をつくること」が大切です。
からだを温める食事を摂る
身体を温めてくれる食品をご紹介します。不足していると感じる方は、適度に食事に取り入れてみてください。
また、生ものや冷たいものは、できるだけ火を通して調理するようにしましょう。
- ショウガ、ニンニク
- ネギ
- こんにゃく、ゴボウ、ニンジン、ヤマイモ、レンコン
- 天然塩
- 味噌、しょう油
- 梅干し
- たくあん
加えて、ビタミンE、ビタミンB群、鉄分を多く含む食品も、冷え性改善に有効です。
血行を良くする生活習慣を心がける
日常生活の中でのちょっとした工夫が、血行を改善します。
- 入浴時は、38~40℃くらいのぬるめのお湯に長めに浸かりましょう。暑い季節であっても、エアコンの普及などによって身体が冷えていることがありますので、シャワーではなく湯船に浸かることをおすすめします。
- 食事量を極端に減らす、運動は一切しないといった極端なダイエットは控えましょう。
- 規則正しく生活し、十分な睡眠を確保しましょう。
- ストレスとうまく付き合いましょう。趣味、スポーツなどでストレスを解消する術を見つけておきましょう。
- 寒いと感じたときは、下半身を温める一方で、上半身が厚着になり過ぎないように注意しましょう(頭寒足熱)。
- できる限り禁煙しましょう。
筋肉量を上げるための運動をする
運動は、血流を改善し、基礎代謝を上昇させます。また、筋肉量が増えると、体内で熱を作りやすくなります。
通常は年齢とともに筋肉量が少なくなっていきますので、意識的に筋肉トレーニングをしましょう。
全身の筋肉の約70%は、下半身に集中しています。スクワットなどは特に有効です。
また、運動には、自律神経の機能の正常化、ストレス解消、ダイエットの効果も期待できます。